2009-01-01から1年間の記事一覧
いく年の部屋の暗さが厭わしく身を震わせて窓開けた夜 賑わいの混雑寂しがりウィスキー舐めテレビ見る大晦日
一人ならすぐ死ぬだろう私だから孤独なんて意味ですらなく この街の慌ただしさは疎ましい立ち止まり空眺める夜に
凍えた地下室で盗む眠りは優しくていつも花の夢見る
渇いた心凍らせる雨よ降れ暮れなずむ空冬の玄より
雨降る晩はただ寂しくて己の罪を数えあげ指を折り 冬の飛行機雲流れるたびにほら突き刺してくれとつぶやいて
セックスをまた詮無きと諦めるあなた夢見て目覚める夜に
忘れるわけがないと決めていたのにこの手のひらに覚えてたきみ 気持ち紛らわしては目を凝らす夕闇の空宵の明星 特に寂しくないけれど時には人とたわいなく話したくなる
夢の中這いよる蛇を踏みにじり戦いて君呼び続けてた 雲の向こうの幸せを語る女が哀れなり冷ややかに見る
あの時の腹立たしさを罵倒する己に向けてメール打つ夜
読んだ本や映画の感想とか、書きたい事もあるのだけど。 いざ書こうとすると、止まってしまう。 うなだれるばかりで。
落ち葉踏みあなた想わぬ時は他に何も思考せぬただ一人
携帯のアドレス消して満足ときみの番号ひとつ残れり
秋の日差しの向こう側離別せし妻通り過ぎゆく きみの肌きみへの思いどちらとも大事なんだよ震えるほどに
[読書]10月1日では遅すぎる 毎年のイベントなのだがその時期になると思い出す、という事がある。 フレッド・ホイルの作品タイトル「10月1日では遅すぎる」も、その一つ。 表題の作品はまあ、読んで大体忘れてしまったのだが表題が秀逸なせいでずっと 記憶に…
秋空にそっと思い描いてはふれそうになる君の肌恋し
うつむいて歩く朝に考える食器二つを買う癖の事 君裏切ったあの日を忘れない苦しいなんて言ったあの日を ながれゆく9月の雲に問う言葉思いつかずに風を眺める
泣きたい泣きたいただ愚かな自分を嘲り笑いたい泣けない
蝉の死骸踏みつけ歩く夕暮れあなたの科白リフレインする
あなたにはなんにも価値がないけだるく言ったきみ追って走る夏
もしかしたら忘れられてしまったのそんな気のする夏の夕暮れ
迎えにこいとメールくる幻影に歯噛みしてまたうずくまる夜
心の雲吹き払われた気がしてわたし死のうなんて思ってる
ただ虚ろあなたの言葉思い出し晩夏の木々を眺めゆくのは
意味ないと言われ告げるなと叱られても逢いたし逢いたしと思う 悔いのつらさに淡薄紙を貼りあなたの怒りを映す夕闇
愚かしくおのが不手際後悔すただきみに逢いたいだけなのに
ただ上る逢えぬ事など忘れて謝りたいんだ夕暮れる坂 言葉なく君の怒りを受け止めてハンカチ握る季節は巡る
日蝕の日、仕事から帰ってあまりにも所在がないので近所のペットショップに散歩に行った。 売られている犬猫を見るのは好きではないが、それでも一人で暗い部屋にいるよりはよかった。 大きなその店に入りしばらくウロウロしたあたりで、老婦人が一匹のパヒ…
いつからかあなたに倣う言い回し口癖のようまた唱えてる
アルテミア・サリーナは変化に強いとネットで見たので油断していた。 いきなりバタバタといなくなった。 卵を多く投入しすぎたらしい。 小さな動物をそだてるのはむつかしい。
窓開けて氷舐めつつ君からのメールを読み返す夏の宵