RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

2005-01-01から1年間の記事一覧

空中庭園/角田 光代

amazon:空中庭園/角田 光代この作品は、2002年11月に出版されたものを文庫化したものだ。第128回直木賞候補作にも上がったとのことだが、寡聞にして知らなかった。ヒューゴー賞とかネビュラ賞なら本の帯も気にするんだけれど、普段そういう賞を気にすること…

横浜トリエンナーレ2005

先日時間があったので、現代芸術の展覧会である横浜トリエンナーレ2005を観て来た。現代芸術って言うのは、見ていて面白いんだがほんとに芸術?って言いたくなることが多い。何というか、信用できないというか。斜に構えてみてしまうからなのだろうか。トリ…

りょう-ち-の-けい

凌遅と言う刑罰がある。中国大陸で南北朝の昔からよく行われて、その残酷さでは特筆される刑罰だ。日本でもちょっと前の時代劇では、似たようなことを悪役がよく言っていたのをご記憶だろうか。「一寸刻み、五分刻みにしてやる!」というアレである。内容は…

再読

ポール・アンダースン「大魔王作戦」前回ウィンダムの「海竜目覚める」を引き合いに出して、ちょっと読み返したいなと探し回ったらない。ああ、何処にやってしまったんだろう。もったいない。絶望的な英国の描写が読みたかったのに。また買うか。仕方がない…

信じるという事

迷信やジンクスが好きだ、と言うとちょっと語弊があるのだが、日常のご愛嬌と言う意味で好きだ。信じてはいないし、それにすがってもいないけれど、日常それがあるとほっとしたり、安心したりできたりする。だから、排斥するような気持ちにはなれない。たと…

嘆き

自分がどんな人間かを知るまでにひどく時間がかかってしまった。何度も人からこうであれば、ああでいたらよかったのにね、と言ってもらったのに自分ではそれを認めえずにいた。認めたとしても、それができずにいたということは。今更思う。自分が悔しい。ど…

WAR OF THE WORLDS-宇宙戦争-

映画館に観に行くほどじゃないが、ロードショウの時から気になっていたトム・クルーズ主演の「WAR OF THE WORLDS」を観た。そして呆れた。ここで終わりにしたいな、今回。内容は…ヒューマニズム・アメリカーナと現代家族像、そしてその絆を縦軸にH・G・ウェル…

古いパソコンとあたらしいこと

必要に迫られたとはいえ、DVDなどを作成している。動画の作成なんて、世のお父さんたちが「どうだ、お父さんもやればすごいだろう」などと自慢をしたいがためのものかと高をくくっていたら、これがけっこうおもしろい。元の動画に音楽をつけて、まずwindow…

英國戀物語エマ 〜Silhouette of a Breeze〜

ここのところネットで探査機「はやぶさ」の記事を見るのが楽しみだ。はるか3億キロの遠くを飛翔して、2年以上の時間を費やし小惑星イトカワに到達したその動向に興味があるのはもちろんなのだけど、ただの機械にはないような健気さが好ましいのだ。故障や不…

ユリイカ 11月号

特集の文化系女子カタログを読む。取り立ててどうということはない視点の企画だ。文化系の文化系たる女性たちによって書かれた文章は、なぜか自分たちに向けられる奇異の視線を受け止めるのに費やされているように思う。その中で木村カナの「二十一世紀文学…

ブラック・ラグーン第4巻

待っていた、というと少し気恥ずかしいが、いつ出るのかと結構気を揉ませてくれた一冊。 この巻ではロシアン・マフィア「ホテル・モスクワ」が、ヤクザの抗争に相乗りして日本進出を図るという話が大半を占める。前巻までと変わりなく、脇役がバンバン死ぬし…

ぱにぽにだっしゅ

何というか、ちょっと表現しようがないんだけれど。非常に作画レベルが高く、よく動いている完成度の高い作品だ。しかし最近のデジタライズアニメにそう言う褒め言葉はふさわしいのか良くわからない。学園を舞台にした「OH!スーパーミルクちゃん」系のギ…

浅倉久志先生トークショー

行ってきました。於三省堂。「どんがらがん」にサインをもらって満足。ぜんぜん読んでないから、これから読む本にリスト入り、だけど。ラファティの初出が62年あたりのSFマガジンって言うのがすごいなあ。生まれる前だよ。お話を聞いていて浅倉先生は非常に…

日記か雑談か読書

今回のタイトルは舞城王太郎のインスパイヤです。ネットっていやですね、すぐ流行に流される。自分も含めて。もちろん流行は社会の顕現でもあるので、重要なものなんです。わかっているんです。わかっているけど、いやだなぁ。流行を追う事が止められない。…

新魔界行

「えー、今日も今日とてブラック魔王の……」と野沢那智のナレーションが聞こえてきそうな滑り出しの一冊。魔界行、好きだったのにな。菊地秀行はデビュー当時から好きな作家である。朝日ソノラマの作家としては新世代に属するのではないか。いや、今またどん…

ファファード&グレイマウザー

amazon:ファファード&グレイマウザー 比較的時代がかったSFやファンタシーが好きだ。書かれた年代が古ければ古いほど味わい深く思う。一九六〇年代なんて、自分の生まれた頃に書かれた話などもう古臭いと思うのだけど、フリッツ・ライバーの「ファファード…