RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

ユリイカ 11月号

特集の文化系女子カタログを読む。
取り立ててどうということはない視点の企画だ。文化系の文化系たる女性たちによって書かれた文章は、なぜか自分たちに向けられる奇異の視線を受け止めるのに費やされているように思う。
その中で木村カナの「二十一世紀文学少女・覚書」やt討論が面白かった。

木村カナ木々高太郎の「文学少女」をテキストに、現実の文学少女が目指す地点を考察している。江戸川乱歩が「文学少女」から読み取った物は情熱と自尊心だというのだ。
文学少女というキーワードに感覚を与えるなら、それはそのとおりだと思う。
私が知り、また思いつく人も言葉こそ違え同じ印象だからだ。
文学を志すということは。
深く考えるところがあるエッセイだった。

ただ気になったのが、引用文中七たびも生まれ変わって文学の燠みを味わいたい、という主人公の言葉で、猫の9つの命を引き合いに出すところ。
七生と言えば報いる掛け言葉だろうに。