RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

世界からの否定 〜もしくは酒を飲んでも酔えないと言うこと〜

むかしエヴァンゲリオンというアニメで「ぼくはここにいてもいいんだ」と主人公が達観して言った。
TV版最終回のことだ。
世界との交わりを求め、世界に受け入れられることを望んだ少年は、己れに価値を見出せず苦しんだ。
受け入れられたい、居場所が欲しい。そう望んで苦しんだTV版はまだ救いがある。
映画版のシンジには救いがない。
ようやく世界を受け入れる事が出来たのに、結局アスカには拒絶され、シンジは世界との断絶を改めて認識する。

そうなのだ。
世界に拒絶されたらぼくは何処へ行けばいい?

ヒトラー 最後の12日間」を観る。
政治的、社会的にはともかく。
憔悴し、連合国煮反撃しようと無為に画策して、部下たちから哀れと見られるのはどんな気分だろう。
ヒトラーも人間的に見れば拒絶され否定されたと言うことなのだ。

世界から否定される。そこには絶望しかない。
ぼくには居場所がない。

酒を飲み、涙を流すぼくに何の価値があるだろう。
世界から嫌いだ、信じられないといわれるぼくにいったいどんな価値があるだろう。

ないのだ。
価値などないのだ。
世界に否定された自分に、価値などはない。
だからこの世界に、ぼくがいる場所はない。

せかいのために生きようと決意したときから、ほかに居場所はない。
そんなことも判らずに生きてきた自分を嫌悪する。
自分のくだらなさを嫌悪する。