歯噛み

切歯扼腕と言う言葉はただ残念だという表現の言葉じゃない。
それは歯噛みするほど悔しい、ということだ。

自分の腕を赤あざができるほど握り締め、爪を食い込ませる。
奥歯をきしませ、食いしばっていると頭の中が真っ白になっていく。
自分が憎しみで埋まっていく気がして、さらに歯を食いしばる。

このくだらなさを埋め合わせられるなら、愚かな心を捨てられるなら
どうなってもかまわない。
そう考えていると、気づかないうちに自分で自分の首をかきむしり、
絞めあげている。

おのれの愚かさを悔やむ。