RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

パソコンを組んでいると

最近パソコンを専用のケースでなく、汎用のコンテナにつめて組み立てる、という事にハマっている。

DIYっぽい事を前からしてみたかったし、たいして金もかからない。そんなわけで先人が行っていた百均のコンテナを使ったものを真似してみることにした。百均のものは時々感心するほどいい素材になることがある。

 

f:id:banri_takahiro:20200324100316j:plain


見た目はこんな感じになる。しかしこの箱、パソコンパーツがいい感じで収まるのですよ。あまり考えずにパーツを置いていっても、ピタリピタリと収まっていく感じ。

置いた本人が「え、これここに収まるじゃん?ぴったりかよ」と驚くんだからおもしろい。ただまあ、一つだけだと面積が足りないので、重ねて二段にすることで面積の拡張を図った。

パソコンケースというのは、密閉することによる静音性、それと相反して通電することで起きるパーツの発熱を冷やす通風性が重要となる。うるさいと困るが熱でパーツが壊れるのもまずい。そういう意味でこのコンテナは孔だらけ、蓋さえないので冷却には余り考えることがない。軽くファンで空気を流してやれば熱気が滞留するという事もないわけだ。事実CPUを冷やすクーラーは、このサイズならより大きいものを選択すべきだが、小型の純正クーラーで十分冷える。

ま、逆に言えば静粛性などないも同然、ということでもある。冷却ファンなどはコントローラーを設置すれば回転数制御ができて、一応はファンの音を静める事ができるが、それも限度がある。電源冷却のものなどそもそも制御できないファンもある。そういうのは、考えても仕方ないのでスルーが必要だ。さいわい私はあんまり気にならない方向でおさまった。

そして完成形がこれ。

f:id:banri_takahiro:20200414222924j:plain

 

見た目はただの箱だよなあ…って思ったでしょ。私もそう思う。

色々とかっこいいんだよ!とか、言いたいことは色々あるんだが、まあ、そういうのは自慢だったりするので、ご興味もなかろう、と思い他の話をする。こっちがホントの話なのだが。

 

このパソコンを組み立てている時、内部の配線を使いやすいように取り回し、前後に接着している時、ふと思った。

(別にこのコンテナは前後が決まっていないんだから、どちらが前でもいいのでは…?)

そうなのである。今まで組んだパソコンの知識から、ケースというのは前後があるものだ、と決めつけていたのだ。確かにケースは前後がある。内蔵する配線パーツ類が使いやすいよう背面に回されていたり、パソコンを組み立てやすいよう前面にスペースが配置されたりするわけだ。だがそれはパーツ類が求めるものをケース側で実現しているに過ぎない。このコンテナにはそれがない。何しろ孔だらけであるので、自由に配線できるし、その自由度はパーツの設置という制限すらなくしている。パーツが求める前面もなければ背面もない。

前面とは、そして背面とは?パーツが求めるものが無くなった時、前後という概念も失われている…?もしこのケースがもっと広くて、二段積みにしなくても良かったのなら、上下の概念すら失われるのでは?

そう考えた時、ブラックホールのモデルを想像したのは、間違いではあるまい。なぜなら前後左右の概念がなく、上下にも厳密な適応を持たないこの箱は、全天球のいかなる場所からも突入=離脱が出来るという点で、ブラックホールとモデルとして同等なのだ。

まあ、ブラックホールは離脱を許さないけれど。

 

そんな事を考えるほどに、今回のパソコン組み立ては面白いものであった。