RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

しゅらしゅら修羅場3

それから少し、彼女とデートした。

 

だが少し遊んだだけで、第二の彼女は私が恋愛しているのが実は、本命の彼女であることを勘付き、それを責め立てるようになった。付き合ってください、彼女がいてもいいからって言ったの君でしょ…と思ったけれど下手なこと言うと何するかわからないから放置していた。そしてなんとも恐ろしいことに、本命の彼女にバンザイアタックをかけたのである。

そういうことのないように、好きな人はここではないサークルにいてなかなか会えないこと、たとえわかっても近づかないことを約束させていたが、私の態度から本命の彼女であることを勘づいたわけである。

なお日常でも私がべったらべったらしていたので、注意深く見ていればわかっただろう。だめだこりゃ。

そしてある夜、平日の夜九時という時間に私の家の近所にあるバーに私と本命を呼び出して真実なのがどうなのか、強訴におよんだわけである。僧兵かオマエは。

私はとことん悪い男を演じることにして、なぜ約束を破って、呼び出しなどしたのかを立て続けに聞き、ビールをジョッキで飲み干し、俺は関係ないよ、と言い捨てて帰った。もちろん本命の彼女がうまく丸め込んでくれるのを期待してである。芝居なら彼女のほうが数段うまい。

そして案の定うまいこと第二の彼女は言いくるめられて帰っていた。

そして、怒り大爆発の本命彼女からメールが立て続けにやってきた。曰くなんであんな女になびいた、私一筋じゃなかったのか。そのとおりです、ごめんなさい。

私は謝るしかなかった。

でも・・・手近で済ませやがって、という一文には膝から崩れ落ちたけどね。ちょっと遊んでやれば、といったのはあなたじゃありませんか。

私が悪いのは悪いんだけど、何回第二の彼女としたんだセックス、と聞かれた。正直に4~5回と答えた。こういう素直さは無駄だとわかっているのに。

そして、じゃあ、私も同じ回数浮気していいんだなと言われて、嫌だでも仕方ない、という思考が駆け巡り、ついには泣いていた。

しばらくは会わないと宣告されて、二週間後メールが来て、あの女が堂々出席している。憤懣やるかたない、不快だどうにかしろと言われた。どうすればいいのか、いや悪いのかを考えて、まずはメールでの脅しをした。軽いものだ。案の定「私悪いことしてません」と返事が来た。その二、三日後警察の付きまとい、ストーカー対策室に相談したらしく私に電話がかかってきた。だが、付きまといが嫌ならなぜ文芸サークルで会うのか理にかなわないことを申し立てたら、ストーカーはいけませんよ、と釘を差された。

サークルに来るある意味根性のある二番目の彼女と何回かやり取りして、彼女がサークルを辞める意志がないことを確認した日の夜、決意して彼女の家を訪ねた。旦那が帰ってきていたらおじゃんの計画だったが、彼女にとって折り悪しく彼女だけが在宅していた。どうしても旦那様に頭を下げたい、と心にもないことをいうと、彼女はインターフォンをガチャ切りした。

家まで来られた恐怖か、浮気が白日のもとになるのが怖かったか、二番目の彼女はそれ以来サークルに来なくなった。

 

それで終わればよかったのだが、彼女との間柄は確実にヒビが入った。どうすれば収拾がつくのかは全くわからなかった。