RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

近頃読んだ本

最近は感想も書いていないのでメモ程度だが書いておく。
感想書かなきゃ、なあ。


朝日新聞社社会部編 「人が死ぬとき」
朝日新聞で掲載された、死亡記事だけを集めた本。1998年発行。
人は皆死ぬ。崇高であろうと、愚かであろうと。

●関西文学会「関西文学」
公式サイト
頂き物。新谷様ありがとうございました。
同人出版物であるため発行が難しくなったとの事で、大変立派な出版物であるのに、季刊からネット配信へ移行との由。
私が良く知るアニメ、SF系同人雑誌も出版物から続々ネットへ転換して行く。
インターネットが手軽に閲覧できるようになった頃は、ホームページを公開する事で安価に、誰もが発表の場を持てる事がすばらしいと思っていた。
しかし実は、裾野を広げるよりも、足元を危うくする事なのではないか、と最近思えてならない。

●小説「School Days 世界編 」「School Days 言葉編」「SummerDays
ライトノベルですので、文章はまあ、取り立ててどうと言うこともない。しかし、その情景を想像すると、つい、こうなんと言うか。
なんとも言えない雰囲気がある。これとかこれを聴きながら読みたい。


●ハヤカワ文庫「なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか」スーザン・A. クランシー / 林 雅代 訳
アブダクティー。エイリアンに誘拐される、そんな恐ろしい、あるいは魅力的な記憶に悩まされる人たちの事である。
彼らには、明晰な感覚と強固な記憶によって、誘拐された事実が存在する。
それは揺るがしようのない「事実」なのだ。
この本は、人の記憶が如何にあやふやであるか、にもかかわらずそれに頼って生きるしかない事を浮き彫りにする。
そして記憶を信じる事で、人がどれだけ変われるかをも描き出すのである。

早川書房凍月(いてづき)」グレッグ ベア /小野田 和子 訳。1998年発行。
この間のワールドコン2007にも来日されていた方である。
すみません古本屋で買いました。
ポリティカルな味付けのハードSF。なのに、絶対零度と冷凍された死体、というなんともファンタシーなお話。
この小説の大きなアイディアである死者の記憶を解き明かす、というのはシリコンチップですでに実験段階に入っている。だから、この物語で描かれる事もあながち、夢ではない。
現行のスタイルとしては「記憶屋ジョニイ」っぽくなりそうだけれど。

●角川文庫「 長い腕
第21回横溝正史賞受賞作。
ちょっとこれをミステリと呼ぶには抵抗があるけれど、面白いことはおもしろい。異常者はホントに異常だから怖いんだ,と再認識。
けれども、一読して角川ホラー文庫の「黒い家」を思い出した。
ストーリー展開が同じ、また業界に元いた人がそれをネタに書いている、というのがそう言う雰囲気を出しているのだろうか。

これを薦めてみようと思っているうちに、こんなに時間が経ってしまった。
さすがSEGAにいた人だけはあるな。私もローテクで作っていたけれど、ゲーム業界には少し在籍したので、主人公の仕事振りに共感を抱いた。


コミックが書けないのでまた今度。