RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

クローバーフィールド/HAKAISYA

ネット配信で観ました。
最近は何でもネット配信で便利だ。ロードショー時期が過ぎても見られるし。

この映画のコンセプトは、すべてがリアルタイムで遭遇する、という事。
映画としては、主人公たちが持っているビデオカメラで一部始終が録画されている、その視点のみ。
ブレア・ウィッチ・プロジェクトのような、一昔前のドキュメンタリーを模倣したフィクションでありがちだったパターン。

物語は簡単で、ニューヨークに住む兄弟の弟が日本へ就職するために、兄と友人たちがサプライズパーティを催しているちょうどその時、謎の巨大生物に襲われて街中パニックになるという話。ゴジラガメラで私たちにはおなじみだ。
監督は日本贔屓らしく、オマージュのようなシーンがいろいろと出てくる。元のアイディア自体が怪獣映画からの援用だし、一つ一つのシーンに元ネタ、もしくは日本ならこの映画が先にやっているよな、と想起させるところは多い。
一例を挙げると怪物の表皮からダニのような生物が落ち、それがまた人間を襲うのだが、そのシーンは「ガメラ/レギオン襲来」で自衛隊がレギオンと対峙したシーンを髣髴とさせる。
また怪獣に襲われて市民がパニックになるところなどは、9.11当時のドキュメンタリーさながらだ。迫真の、というとちょっと違う気もするのだが、とにもかくにも画面に迫力がある。
そしてこの映画にはBGMがない。(ビデオカメラに収められた映像というコンセプトだから)
これもそうした迫力を覚えさせるところだろう。結論を言うと、けっこうおもしろい。怪獣が何であるのかとか、どうして出現したのか、主人公たちは最後に軍の攻撃でトンネルの崩落に巻き込まれるが、その後どうなるのか、などと言った謎ときに気を取られないなら、という注釈は付くが。
この映画は、ドキュメンタリータッチであるがゆえに、主人公たちのあずかり知らぬ事はすべて投げっぱなしなのだ。一本調子の、ドラマも何もない(ように見える)録画をずっと見続ける事が苦にならないのであれば、この作品は面白いだろう。

11/5追記もう一つ、書きたかったこと忘れていた。ビデオカメラ万能すぎ。ライトも暗視モードも使えてアナログテープなのに残量もバッテリも残り放題ってすごい!ドラえもんも真っ青だ。