Twitterで流そうかな、と思ったんだけど、それにはちょっと重たい話だなあ、と考えてこちらで書くことにした。
WWFが言うには今、地球では一日あたり74種もの生物が絶滅しているという。山形大のページでは現在では1日に約100種となっているらしいので、多少の前後は有るにしても、日々結構な数が絶滅していると思われる。
あだしごとはさおきつ。本題。
生物は保護しないと死んでしまうのだろうか。否である。
野生生物が種を絶たれることは、地球にとっては日常茶飯事なのだ。というか絶滅状況を生き延びた種が、繁栄したり少なくなったことで安定した生存圏を得た、という事も有るだろうと思う。
後から地球に現れた人間は、火から始まる地球資産を見つけ、道具を発明し、知能を伸ばしてきた。現在は1万年前からそう様変わりもしていないのに、地球の覇者となりおおせた。
地球の王者となり、幾多の危機的状況をかいくぐって社会を構成し、ここまで繁殖できた種はない。たとえプラトンの見た大陸沈没が信じられるのであろうと、それはその地域だけの出来事であり、人類は痛痒を感じない。
例えばベスビオス火山が大爆発を起こし、ポンペイが悲惨な死を迎えていたとしても、ローマ帝国の根幹を揺さぶる事態ではない。要は人類は恐ろしい勢いで増えていたので、人口の少ない時に感じた絶滅という悪夢を忘れたのだ。
だが、人類も絶滅しないわけでもない。
事実、小惑星落下などの大災害を引き起こしそうな事はある。こちらの方はおそらく遅くても災害発生の数年前に察知されるだろうから、なんとかなる、と思われるだろう。然に非ず。
今の人類科学では察知はできても、それを回避するすべはない。落ちてくる隕石に核ミサイルを撃っても、そんなものは屁の役にも絶たない。このへんは「メテオ」とか「ディープインパクト」でも観たらおわかりになるだろう。
そして地震は言うに及ばず、大地震、大隕石の後の津波災害は言うに及ばないだろう。まだ、助からない人はどんな災害でもいるわけだが。
さて目を地球に向けてみよう。地球には火山帯が多数ある。先ごろ噴火したフィリピンとかイタリアのストロンボリ火山ではそれぞれ死傷者が出ている。
火山はその地域に大きな被害をもたらすだけでなく、地球環境にも影響を与える。熊本南部の加久藤カルデラは縄文人大集落が絶滅し、沿岸からかなり離れた海上の鬼界カルデラが噴火した前回の7300年前事象では、海上を滑って来た火砕流によって遠く離れた四国の縄文人が絶滅したという仮説が立てられている。
噴煙はチリを伴って気流に乗り、日本本土にも降り注いだ。災害としては最大に近いだろう。だがそれでも縄文人は甦ってきた。人類のタフさがよく分かる事例だと思う。だが、それも虚しくなるような噴火仮説がある。
北米イエローストーン国立公園には間欠泉を含む火山が露出している。未だ時間はあるようだが、ここが噴火すれば人類がそれに抵抗するすべはない。おそらく確実に滅亡するだろう。
時間的にはほぼ一万年周期らしいが、すでに7~8千年ほど過ぎているのでいつ噴火してもおかしくないようだ。
こうしてみると、人類は脆いのか強いのかよくわからない。だがそういうレベルを超えて、大災害が来たら。人類滅亡はあり得るのだ。