故あって早朝の電車に乗る事が多い。
ここのところ朝日の素晴らしさに感嘆することが多いので、今度は画像でも乗せてみたいと思う。
今朝は小学生たちが数人、駆けていく場面に出会った。と言っても六時四十五分の渋谷駅である。
制服からは私立であることがわかった、が大人ですらまだまばらな時間帯をあのように急ぎ足で駆け抜ける彼らを見ると毎回なんとはなしに寂寞としたものを感じる。彼らはどこからどこまでを電車通学しているのだろうか、朝まだ暗いうちから送り出されて家を出るのだろうか。
いつもその光景はそうした感情を抱かせる。
「壬生義士伝 下巻」浅田次郎
期待にたがわない、たいへんよい物語だった。解説の久世光彦の書くとおり、やはり浅田次郎の物語は語り口のうまさがひかるものだった。
ただ、後半に到って冗長であったことが少し気になったが、これは連載からくる構成上の問題だろう。
とにかく泣かせる、その期待には違わない。
「長安異神伝」井上祐美子
ブックオフで気まぐれで購入。連作の一巻目だがかなりおもしろい。この作家も語り口で読ませる日とではないかと思う。会話のかけあいが肩肘を張らずに読ませるものと思う。続刊を読んでみようと思う。