RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

スクールデイズ

近況を書いてから、しばらくしてはっとする。
これはしたり。わかる人以外には、なんだかわからん事を書いているじゃないか。
いや。それはいつもだろ。
そんな一人ツッコミは良いとして。
少しはこのゲームについて、ストーリーとかキャラクターとか、好きである説明をするべきかもしれない。
そして、私がこれをみて何を感じたかを書くべきかもしれない。
──説明も心も運命も、放り出してしまう選択肢もあるけれど。

さて、このゲームはアダルト対象であるため、くわしい事は書かない。それにゲームの説明でもできればいいのだろうが、実は書くべき概要が大してない。
主人公の恋愛ゲームをテレビアニメのように観るのがこのゲームだからだ。
とはいえ、ゲームだから主人公の選択肢を決めるくらいは関与できるが、それ以上の恣意的なものは投影できない。逆に登場人物の思惑に踊らされることもあるのだ。
詳しくは語る気がないので、どうぞ各自気になれば下にあるリンクからお調べをいただきたい。

このゲームに登場する三人の少女は、心をざわめかせる。これが萌えであるとはとても言い難いのだが、これはどうにも困る部分なのだ。キャラクターに対するこの気持ちが本当に萌えではないと言いきれるか、あまり自信がないから。
攻略対象のキャラクターは実際はもっと多いのだが、私にアピールを投げかけるのはこの三人だった。




桂言葉(かつら ことのは)
右端のロングヘアの女の子。
ステロタイプなお嬢さまキャラかと思うと、実際は心に暗いものを溜めているような物寂しく、はかなげな少女。よくあるアンバランスな精神と肉体の持ち主でもある。

西園寺世界(さいおんじ せかい)
左端のセミロングの女の子。
かわいらしくてツンデレ。積極的になりたいけどなれない、不安と幸福が目まぐるしく入れ替わる少女。これも精神のバランスを欠いているので、非常に危うげである。
なかなかぶっとんだ名前であるけど、ゲームなら積極的に許せる。

清浦刹那(きようら せつな)
画面中央のVサインの少女。
メイン攻略からは外れるがストーリー上重要なキャラクター。こちらもとんでもない名前である。一番背は小さいが精神的にもっとも成熟している。友達思いであり、どんなに大胆な計画であったとしても実行できる胆力を持っている。
ちなみに一番ほのぼのするエンディングのキャラだと思う。まあ妊娠して主人公の元に帰ってくるのだが。

ストーリーを少し説明しておこう。
高校生たちの淡い恋愛物語。以上。それで終われば良かったのにね。
まあ、詳しいストーリーを説明するのはマルチ分岐アドベンチャーでは無理だし、それぞれのエンドパターンを書くのは大変なので割愛。気に入ったことだけ書く。
私の理解はゲームの解説などと違い、言葉エンドは主人公に裏切られた言葉が命を絶つか、主人公を奪った世界を殺すエンドと解している。そして世界エンドは世界が自分を裏切った主人公を刺し殺すエンド。
刹那エンドは主人公との一夜の契りで妊娠してしまうエンド。

基本的にこのゲームは主人公がひどいやつで、周囲の女の子を泣かせまくって一人を選ぶハッピーエンドか、その選択のため惨劇を引き起こすかという仕立てになっているため、ゲームのご都合主義が横溢する。その辺りはキャラクターの悲劇の度合いにも関わってくる。
その表現は第三者視点のためにあまりに冷酷であり、それに共感できるところが見つかるなら、かわいそうに、と思いやる事を楽しめるだろう。ここのところがキャラ萌えではないか、と思う所以。
ゲームでこうしたバッドエンドに流れる「悲しみの向こうへ」と言う曲がすばらしい。個人的に〜you〜と同じくらいかな。ついCDをネット購入してamazonからいらぬおせっかいをされてしまったのは恥ずかしいかぎり。

この、テレビアニメを目指したゲームが、最近ついにアニメーションになって還流してきた事は喜ぶべきか悲しむべきか。
スクールデイズの真骨頂はどれもショッキングだ。
ほのぼのと恋の鞘あてで終わってくれる事を望みながらも、アニメで少女たちが迎える結末を想像してしまうのは、悪趣味だからだろうか。

私が一番好きなのは刹那の「妻です」エンド。主人公はこれくらいの罰を受けた方がいい。ちなみに「我が子へ」エンドは主人公が少し見直せる終わり方。「鮮血の結末」は言葉が、「永遠に」は世界に、とてもとても、哀れを感じてしまう。
人を好きになる事が、少し恐ろしくなるくらいに。

ストーリーの詳しい解説が知りたい人は、ウィキペディアで調べることをお勧めする。
wiki School_Days