RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

さびしいなんて、言う必要はない

そばにいてくれるのならば。

コーヒーショップで、駅の雑踏で、一人でいる事は寂しさを覚えない。
誰もが笑いさざめく場所に一人でいても、寂しくはない。
私はここにいる。誰もそれを知らない。それは快感ですらある。

私が寂しいのは───ひとりでいることだ。
私のそばにいてくれるひとがいない事だ。
寂しいのはおまえだけじゃない、そう言ってくれる人がそばにいない事なのだ。

こんなに想っているのに、けれど、だからこそ…
一人でいる事に、むしょうに寂しさを覚える。

「寂しくなったらご飯を食べたらいいよ」
あなたはそういってくれたけれど、思い出のレストランはもうつぶれてしまった。
あの場所はもう更地になって、そこにはなにもない。

あなたに会いたい。その想いだけが私を支配する。

ビルの窓から二人で見た、エンジェルラダー。
あの夢のような光景が、今でもまぶたを閉じれば浮かんでくる。
この場所から、あなたを想う。