RE:あらかじめ失われた日記

珈琲や紅茶が好きなおっさんです。でも別に銘柄にはこだわりません、日東紅茶とネスレのポーションで十分。

つまらない,さびしい,会いたい

何かお話を考えていると、毎回このフレーズが頭に浮かぶ。
脳裏に刷り込まれた言葉が、状況に合わせて浮かび出すのだろう。
ろくでもない精神状態の時にしか,浮かんでこないこの言葉たち。
それならばいっそ、浮かばなければいいものを。

一直線にこころの深みから浮かんでくる言葉に、答えることが出来ない。
わかっているのに、答えられない。
それはないものねだりする子供の泣き声のように、沼の澱みの泡のように心に浮かんでは消える。

背筋を無理やりに伸ばしていると、首筋が硬く強張っていくのがわかる。
モニターを見つめつつ文章を書く、その最中にも強張りとともにフレーズは後頭部にあふれ、網膜を赤く染めはじめる。

「サミシイ,ツマラナイ,アイタイ,」

いつしか祈りのように唱えながら、こう考えている自分に気づく。
(意味はない。何も意味はない。)
その考えに知らず指先が震えるのを感じながら、文章を書き続ける。